特集 世界観ギャラリーと馬場崎研二 / Special Edition : Kenji and Sekaikan Gallery

特別寄稿               平成26年 2月25日

 世界観ギャラリー・オーナー(代行)
                守屋 栄

 世界観ギャラリーの開設は、1983年(昭和58年)9月です。 私の実父額田 煜(ひかる)が、早逝した洋画家の妹(一水会会員 田辺朋子)の作品展を是非一度開催したいとの思いから、自分の所有するマンションの一室をギャラリーに改装し、開館記念の展覧会として、9月の一か月間、田辺朋子展を催しました。そののち近隣のギャラリー間瀬にその管理運営を委ね、今日に至っています。

 世界観ギャラリーの名前の由来は、初代オーナー額田 煜の父、額田 晉(すすむ)が主宰していた世界観研究会に由ります。額田 晉は、科学者として人生をいかに生きるべきかという命題を生涯にわたり思索しつづけた人で、その思想「自然・生命・人間」は、自らが創立した東邦大学の建学の精神として現在に受け継がれています。

 世界観ギャラリーがある場所は、現在のマンションへの建替え前にあった額田内科病院の院長室があった場所で、
額田 晉が思索に耽った処と云われています。

 馬場崎君と私は、開設準備にあけくれていたその年の春に友人を通して知り合い、ギャラリーへの改装工事が終了した直後の7月下旬に、プレオープニング展として、ギャラリーの安寧への祈りを込めて、馬場崎研二タンカ展を1週間ほど開催しました。 以来馬場崎君のタンカ展は、2年に一度の春の大型連休中に開催することを常としてきた次第です。1984年(昭和59年)から2年に1度、欠かさず開催されたと思いますから、今年で丁度30年となり、16回目という事になるのでしょうか。この間、特に大きなトラブルもなく平穏に毎回の展覧会を実施できたことは、やはり仏様の見守りのお蔭でしょう。

 また、馬場崎君の作品の多くは、世界観ギャラリーのあるマンションの2階にあった額田内科クリニックの倉庫に保管されていることが多かったのですが、アトリエ完成にともない数年前に長崎のご自宅へ引き取られました。

 馬場崎君が今後も素晴らしいタンカを数多く描かれますよう、心より祈念申し上げます。










               2012年第15回馬場崎研二展

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額田博士に関する詳細情報は以下のサイトで参照できます。

謝 辞

 思えば1984年のオープニングは、私がタンカを習い始めてまだ七年位しか経っていなかった未熟な時代。それでも、そんな私に力をかしてくださったギャラリー・オーナーの守屋 栄さん。それから今日にいたるまでずっと、二年に一度かかさず、それもゴールデンウィークの期間中に無料でギャラリーを提供して戴き、その御恩には言葉では言い尽くせない程感謝しております。

 人は歳を重ね、時代は変遷していきます。諸行無常はもののことわり。私も日本へ戻って来て早や四年半が経ち六十歳をとうに越えてしまいました。おそらく、これから長いものとなろう私の画家生活。究極的な目標は、三十余年インド・ダラムサラで学んだチベット伝統仏画であるタンカと日本伝統の絵画との自然なる調和のとれた融合です。

 幸いなことに近頃は私が描くタンカも何やら日本的な雰囲気を漂わせ始め、目標に一歩一歩近づいてきつつあるような気がします。

これが成功すれば、これまた長い間恩恵に与ったチベット人の文化をスムーズに日本の地に定着させるお役にも立つものと信じます。

 口で言うほど容易くないことは私自身が最もよく承知しておりますが、この目標に到ることこそ守屋様をはじめとする皆様へ、何よりの恩返しとなるものと信じ、さらなる精進をかさねてゆくことを誓い、謝辞とさせていただきます。

 ありがとうございました。
              平成24年3月 馬場崎研二