★曼荼羅中心の尊格は正確に言えば、ヴァジュラ・バイラヴァ。チベットでは、ドルジェ・ジグジェーと訳され、ヤマーンタカとして総称される忿怒尊のうちの一尊である。
★ヤマーンタカという字義は冥界の王ヤマ(閻魔)をも調伏するという意味で、絶大な力をもつ忿怒尊とされる。
★そのなかでもヴァジュラ・バイラヴァは、最も強力な尊格で、怨敵調伏などの恐ろしい修法に用いられたらしい。
★この尊格は九つある頭の最上段に、文殊菩薩がのっていることから分かるように、文殊の化身ともいわれる。
★画面上方中央に文殊菩薩。
★右は文殊、観音、金剛手菩薩。
★画面左にはツォンカパとその二大弟子。
★下方中央はヤマ、左右には二体のマハカラ。
★Opus-81 9/2/1990 ( 64 x 48 cm )